眼瞼痙攣は治らないのか?
当サイトのコンテンツは、日本神経眼科学会作成の眼瞼痙攣診療のガイドラインを基に作成されており、実際に眼瞼痙攣を完治させた患者の実体験と、その治療のなかで得た、医師や薬剤師からのアドバイスを総合的にまとめて作成しています。
眼瞼痙攣の原因で解説しているように、眼瞼痙攣は未だに明確な原因が分かっていない病気です。
それでは、一度なってしまった眼瞼痙攣は絶対に治らないのでしょうか?
治療法は無いのでしょうか?
根本的な治療法はないが対処療法はある
結論からいうと、眼瞼痙攣を治すための根本的な治療法はありません。しかし、症状を緩和するための対症療法はあります。
対症療法というのは、完治させることはできないものの、症状を緩和し、生活に支障が出ないようにしたり、それ以上症状が進行しないようにするための治療法のことを言います。
例えば、日本人の国民病とも言うべき腰痛は、さまざまな原因が考えられ、その大半は明確な原因が分かりません。
しかし、ロキソニンやボルタレンなどの痛み止め(鎮痛薬)を服用することによって、痛みを抑え、日常生活に支障を出さないような治療がなされます。
このような治療法がまさに対症療法ということです。
対処療法にはどのようなものがある?
眼瞼痙攣に対する対症療法として広く一般的に行われているものは以下のような治療法になります。
- ボツリヌス注射
- クラッチ眼鏡
- 瞼の外科的手術
- 薬物療法
このなかでももっとも効果が顕著に表れるといわれているのがボツリヌス注射ですが、効き目は永久に持続するわけではありませんので、症状が長期にわたる場合には、同時に治療も長期間行う必要があります。
他の治療法に関しても、人によって合う合わないの個人差も激しいため、実際に自分で治療を体験してみて、自分に合ったものを探すことが重要になってきます。
完治した人は本当にいないの?
原因不明の症状であったり、根本的な治療法がない病気といわれると、おそらく多くの人が不安に思うはずです。
確かに、原因も不明ですし、根本的な治療法がないことも事実なのですが、一方で、内服薬の服用で治ったという方や、セルフケアで治ってしまったという人も珍しくありません。
例えば、ストレスが原因で眼瞼痙攣を起こしている場合には、ストレスを取り除いてあげることが何よりも重要です。
ストレスを取り除くというのは、医学的に何かができるというわけでもなく、外科的な治療法があるわけでもありません。ストレスを感じなくするためには、自分自身で生活の仕方などを工夫することが大切です。
このように、生活習慣などを改善することによって、眼瞼痙攣が改善したという人は意外にも多くいるのです。
このほかにも、薬の副作用によって眼瞼痙攣が起きているということが明らかな場合には、そもそもの薬の服用を辞めるか、もしくは薬の種類を変えることによって、眼瞼痙攣の症状は完治します。
治療の難しい症状であることには間違いありませんが、適切な対処をすることによって、完治に近づくことはできるでしょう。